学びの秋

The Violoncello : its history, selection, and adjustment by Arthur Broadley, 1921.

ここ2ヶ月ほど修理のご依頼が増え、なかなか記事更新ができていませんでした。

その中で、お客様の声をいただき、19C〜20C初頭のチェロのセッティングについて調べていたところ出てきた記述があったので、肩掛けチェロ ファンの方々にも興味深い記述ではないかと思い、シェアさせていただきます。
ストラップだけでなく、チェーンが使われていたこと、第二のエンドピンと当工房が呼んでいる第二のテールペグについての認識。

この記述は1921年のものですが、少し振り返るだけでいろいろなことに気づかされます。

ところで、学んでいるといろいろな機会が巡ってくるもので、19世紀、すなわちブラームスやチャイコフスキーの時代のチェロ弓が1本手元にあります。
Heinrich Carl Knopf (1873-1885)の手によるもので、フロッグと棹を隔てる金属のアンダースライドがないものです。鑑定書は信頼できるSchmidtのものがすでについています。
大きな音量よりも、当時の素朴な響きを求める方に手に取っていただきたい弓だと感じます。安価なものではありませんが、今後販売する予定ですのでご興味ある方がおられれば対応させていただきます。

ひるがえって、19C〜20C初頭のチェロのセッティングの話ですが、やはり当時の弓も大変参考になると感じています。

また、その時代に限らずですが、現代の流行から過去を振り返ると、どうしてもそこが基準になってしまい、自分でも知らず知らず判断が偏ってしまうことを感じるため、19-20Cの音楽を考える上でもやはりバロック時代からの流れを知ることはとても助けになると改めて感じています。

温故知新、学びの秋だなあと感じるこの頃です。