8月11日(火・祝)今井館聖書講堂レクチャーコンサートのお知らせ

現在、藝大で教鞭をとられているバロック・チェリスト山本徹先生によるレクチャーコンサートのお知らせです。

チェロの起源、チェロ誕生と当時の名演奏家・作曲家に迫る企画ですが、公演の中で楽器について私も少しお話をするようにとご依頼をいただきましたので、案内させていただきます。

バロック・チェロに関心のある方は少なくないと思いますが、バロック・チェロとはどのような楽器なのかということは実は製作家にとっても大変悩ましい問題なのです。(私のここ数年に渡る肩掛けチェロの研究も実は、初期のチェロの情報が乏しい中で、バロック・チェロとは何なのかということをいわばバロック最後期から辿っていく旅でとありました)


バロック時代には現代のような楽器寸法に関するスタンダードとなる基準はなかったのだというような言い方だけでは済ませられない、やや複雑な事情もあります。歴史の比較的長かったヴァイオリンやヴィオラとは違った時間的な事情も弦楽器の末っ子であるチェロにはつきまとっています。

近年バロック・チェロをご注文下さったお客様とのやり取りを通して、ご一緒に少しでも解明してみようということから始めた試みでしたが、その過程でこれまでに多くの演奏家の方々にご助言をいただいてきました。この場を借りて改めて感謝申し上げます。


その中からヴィオリストの成田寛さんが、バロック・チェリストの鈴木秀美さんをご紹介下さったことで、山本さんとのご縁につながりました。情報も乏しく、研究も決して多くはない中で、演奏だけでなく楽器構造の面にも高い関心を抱かれている山本さんとの対話は大変刺激に満ちたものでした。

今回、山本さんとの対話を通じて浮き彫りになった演奏家と製作家双方に共通する課題を念頭に置きつつ、私自身もバロック・チェロとは何かという問題に改めて向き合ってみたいと思います。

クレモナの偉大な製作家たちと同時代に生き、明らかにその影響下にあったDomenico Galli の楽器をつぶさに観察していくことを通じて、バロック・チェロの初期からの構造と作りを少しでも皆様とご一緒に考察できればと思っております。

また、まだ情報解禁となりませんが、来年2月ごろに山本さんとご一緒にバロック・チェロなどに関連する企画を進めており、準備が出来次第こちらもお知らせしたいと考えております。今回のレクチャーコンサートはその準備にもなる企画です。

山本さん、石原さんが素敵な演奏を聴かせてくださること間違いなしのコンサート、
お時間ありましたら、ぜひお越しください!