富田牧子さんの試奏〜バロック弓の旅 

Yesterday certain place in Kyoto city.
Amazing cellist Makiko Tomita Kida tried my baroque bows.
I brought five bows and we compared each bow together with her own bow.
Color and quality of sound were unmistakably very different between each.
For next step I’ll bring a new frog which will be slightly higher than the current one and we’ll try again.

Baroque music change very much with bow. And the concept of baroque bow was very different comparing to modern one which serve to ‘virtuoso’. I saw many contemporary baroque bows made somewhat with modern concept and they give almost like modern bow efficacy. I don’t say which is better than another but each concept gives very different result.

Trying bow and instrument with musician is always exiting moment.
Thank you Makiko, I’m looking forward to meet you next time with new frog!

昨日は京都市内某所にて、チェリストの富田(木田)牧子さんにお会いし、持参したバロック弓を5本ほど試奏していただきました。

富田さんはチェリストの髙橋弘治先生がお持ちの当工房の弓を試してくださり、そこからご興味を持っていただき、今回の機会にとなりました。

これまでお使いの弓などと比べていただきながら、弓による響きの違いを聴いていただきましたが、弓の作りや材質による音の違いは実に顕著であることを、ご主人でフォトグラファーの木田新一さんもご一緒に確認してくださいました。

ご試奏の結果、今回は髙橋先生にもお使いいただいている大きなチェロならではの少し高めのフロッグを新たに作り、さらに試していただくこととなりました。

いつもそうですが、演奏家の方との直接のやりとりは、製作家・技術者同士の情報交換だけでは見えない視点を与えてくれます。
今回も、ご縁を通じて本当に貴重な機会をいただけたと感じました。

特にフロッグについては有用な歴史的資料が非常に少ない中で、これまであまり使う機会のなかった仕様やデザインにも光を当ててみたいと私自身思うようになりました。

製作家としては、試行錯誤を続けながらも常に広がっていく製作の機会を与えられることにまさる喜びはありません。

木田(富田)さんご夫妻、貴重なお時間をありがとうございました!また次回を楽しみに進めさせていただきます!