古澤巌さんの試奏

今日はヴァイオリニスト・古澤巌さんが肩掛けチェロ、ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラの試奏に当工房に来てくださいました。

年間150回以上の公演をヴァイオリンでこなす古澤さんにとってもスパッラは初めてとのことでした(!)

構え方、ストラップの使い方、音の出し方、弓の選択、あらゆることが似ているようでヴァイオリンとは違うので、きっと古澤さんも戸惑われたと思いますが、そこは流石に歴戦の奏者、様々な試みを短い時間の中にもどんどんされて、見ているこちらが驚かされました。

古澤さんが、ナタン・ミルシタインに師事された演奏家であることはもはや説明するまでもありませんが、こだわりなくどのようなことでも試してしまうその姿勢は、バロック期の何でも弾いていた奏者の姿にも重なるところがあるように思いました。

弓をバロック弓に持ち替えられても、別に違和感はないとおっしゃっており、それも驚かされましたが、考えてみると普段からチェロの弓を使われているので、そのためもあるかもしれません。

古澤さんがスパッラを弾きこなされる日が来ることを楽しみにしたいと思います。きっと私たちが見たこともない世界をまだ開いてみせて下さるのではないでしょうか。

古澤巌さん、今日は本当にありがとうございました!


埼玉県飯能市の小さな工房ですが、今年は4月の開設より、少しずつ楽器のご注文をいただいており、皆様には大変感謝しております。時間はかかりますが1台1台を大事に作っていきたいと思います。

引き続き、日本全国に(!)この楽しい楽器を広めていきたいと思いますので、どれだけ遠方の方でも、ぜひご連絡をいただければと思います。

※ご試奏を希望される場合は、ふだんお使いの弦の種類を教えていただけると、大変助かります。