
Today I passed my baroque violin to the amazing musician Yamashiro Hitomi.
Hitomi plays both violin and viola and also has a great passion as teacher.
She began her career with modern but recently took a step to baroque violin and in the same time she began to enjoy resarch of historical documents on violin teaching.
I’m so happy that we can explore the ocean of baroque music form diverse perspective and exchanging many ideas.
Thank you Hitomi for your great passion!

今日は演奏家であり、指導者でもある山城ひとみ先生に当工房のバロック・ヴァイオリンをお渡しすることができました。
山城先生には楽器をお求めいただいてから、何度もやり取りをさせていただき、忍耐強く完成を待ってくださいました。
これまでは取り組んだことがなかったいくつかの工法と手順に取り組むことができたのも、文献や資料から極端に乏しいバロック・ヴァイオリン製作という分野にご理解をいただいたためと、感謝しております。
とは言え、今回のヴァイオリンは、出発点に過ぎません。山城先生とはヴァイオリンのセッティングの歴史変化そのものを辿ってみることをお約束させていただきました。そのため、今回の初期バロックにこだわった楽器を弾いていただきながら、また今後もフィードバックをいただきつつ、後期バロックに至る過程をご一緒に考えていきたいと思います。
またそのため、数年後にはそうした考察を加えて、改めて後期の仕様にこだわったヴァイオリンを作りたいと考えております。こうしたことに取り組みたいと思えたのも、ひとえにこれまでにいただいたサポートのおかげです。
今日も、お話をさせていただきながら、初期のバロック・ヴァイオリンのG線の役割について非常に考えさせられる示唆をいただきました。
また自ら、マニアと言われるほど、ご指導における資料を集めておられることからも、製作家の視点からは得られないアイデアをいくつもいただきました。

表に出すことよりもずっと地道な取り組みの多い楽器製作ですが、その原動力となるのはやはりいつでも演奏家の情熱であることを思うと、交流を通じて、たくさんの示唆をいただけることをとてもありがたく感じております。
山城先生、本日も貴重なお時間をいただきありがとうございました。バロック・ヴァイオリンと先生の間にどのような化学変化が起きるか、今後もご報告を楽しみにお待ちしたいと思います。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします!