肩掛けチェロコンサート〜in 浦安音楽ホール

Yesterday night there was a concert with two of my violoncello da spalla played by Tanzawa Naoki and Amano Toshihiko accompany by beautiful soprano voice Hara Yoko and organ Sugimoto Shuusuke in Urawa Music Hall.
As luthier I was over the moon that given an occasione with such amazing musicians again.
Plus I’m happy and certain that for next year that there will be more and more concert with my violoncello da spalla.
For this year I’m already fully booked by making but if you are looking for a proven spalla by professional artist it will be a great pleasure to make and deliver my instruments in any country.
Thank you!

昨晩は、一般社団法人音楽舎さまの主催により、昨年八ヶ岳で演奏された音楽会の再演が浦和音楽ホールにて行われました。

昨年に引き続き、オルガンと司会進行を杉本周介さん、ソプラノを原謡子さんが担われ、肩掛けチェロを天野寿彦さんと丹沢広樹さんが演奏されました。

音響のとてもよいホールでしたが、時期的に湿気がどうしても多く、演奏者の方々にとっては弓運びが大変難しい環境であったと思います。それでも、私自身もコンサートを大変堪能させていただきました。

昨年の八ヶ岳に引き続きご来場された方や、遠方から足を運んで下さった方も多く、少しずつこの小さなチェロの認知が進んでいることをうれしく思いました。

そして、演奏者の皆さんが曲間にも紹介をしてくださいましたが、バルトロメオ・ビスマントヴァBartolomeo Bismantovaの『音楽提要』やヨハン・マッテゾンJohann Matthesonの説明などをヒントにチェロからヴィオラの音域をもつ楽器が今日我々の考えるものよりもずっと多様なものをバロック時代には指していたことを、ご来場くださった方々もイメージしていただけたのではないかと思います。

私自身も演奏と説明を聞きながら小型のバス・ヴァイオリンとも呼ばれた楽器が、決して今日多く見られる大きなチェロや、ヴィオラと競合するものではなく、当時もむしろ異なる響きから互いにサポートし合い、音楽のダイナミズムを広げる性質とポジションのものであったという想像を改めて膨らませることができました。

休憩時間に来場されていたヴィオリストの成田寛さんとお話をさせていただきましたが、バッハのチェロ無伴奏組曲なども、実はとても気軽な曲だったのではないかと、天野さん丹沢さんの素敵な演奏を通して感じられたという感想に私もとても共感を覚えました。

これまではチェロと同列に並べられて語られたり、比較されたりすることの多かったスパッラですが、できること、できないことがそれぞれに違うので、同じ土俵で語ったり評価するのは難しい…というよりもそもそも違うものだと…ただ当時は多様に変化していたチェロの音域を持つ楽器の一つとしてあったことを考えれば、今後も十分に共存し、音楽の幅を広げていってくれるのではないかと思います。

場面や状況に応じて、どんな楽器でも演奏するのが当たり前だった当時の自由闊達なミュージシャンの姿を体現して下さった天野さんと丹沢さんに改めて敬意を表したいと思います。
杉本さんのオルガンと原さんの歌声も違ったホールで聴くとまた素晴らしいものがあり、また別の場所での再々再演を願わずにはいられませんでした。

今後の肩掛けチェロの展開にもぜひご注目いただき、バロック時代のような自由な演奏家の姿に挑戦してみたい!という方がまた全国に増えていくことを願っております。