内山剛博さんの新たな試み

Challeng to historical gut strings performance with wonderful cellist Uchiyama Takehiro from Tokyo Symphony Orchestra!
Thank you Takehiro for this great occasione!

SNSにはなんとかがんばって投稿するのですが、なかなか落ち着いてブログに向き合えず、タイムラグが毎回生じて申し訳ありません。

もう先月末のことになりますが、東京交響楽団のチェリスト、内山剛博さんが工房にお越しくださいました。

モダン・チェロ(皆さんがふだん一番よく目にされてる標準的なチェロです)をバロック仕様に近づけて演奏してみるということにご興味を持っていただき、今回、弦と駒、テールピースを交換し、エンドピンからは芯棒を外させていただきました。

当工房でお勧めしているモダン楽器に大きな改造を加えずに、できる限りバロックに近い仕様にするということ(またそれにより、元の楽器の価値を損なわずに、いつでも元に戻せます)にご理解をいただき、挑戦いただけたことを本当に感謝しております。

今回もモニターとして作業費を特別に提供させていただく代わりに、当工房でも初めての試みとなることにいくつか挑戦させていただきました。

内山さんには早速ご試奏いただき、「まったく違います!」「これでバッハを弾いてみたいです!」と喜びの感想をいただき本当にうれしく思いました。

ガット弦を張って、すぐに勘所を見つけていかれるところは流石にプロだと感嘆させられましたが、弾き方から、響かせ方まですべて変わったこの楽器で、内山さんがどんなことにこれから挑戦されるのか楽しみでなりません。

モダン楽器を中心としたオーケストラなどの中でも、かつて主流であり、またあまたの作曲家がそのために作曲したヒストリカルな《ガット弦》の響きを取り入れようという動きが少しずつ見えるので、当工房でも引き続き、皆さんの挑戦をバックアップできるよう取り組みを続けていきたいと思います。

内山さんのこのたびのチャレンジに改めて感謝しつつ、これからのご活動も楽しみにフォローしたいと思います!