皆さんは詩を読んだり、書いたり、歌ったりすることはありますか?音楽を伴っての歌詞を口ずさむことは、比較的多いかもしれませんね。
子との頃から知るベルギーの知人が、日本ではあまり知られていないフランシス・ジャムという詩人のお孫さんでした。
そのため、ジャムの名前は30年以上も前から聞き知ってはいるのですが、詩は音楽と違い、言葉の意味をも介しているので、なかなか容易には近づけないというのか正直なところです。
ジャムの詩も、詩というものがあるということを知るようになった頃に一度訳詩を読んでみたのですが、ピンときませんでした。やはり訳詩では難しいのでしょう。
多くの人が賞賛しながら、そのシンプルさゆえに原語でないと味わいきれないものが多くあります。思いつくのはドイツであればハイネなどの詩、日本であれば多くの素晴らしい俳句なども実際に訳すのは至難と思います。
音楽の場合は自分が普段あまり聴かないジャンルの音楽であっても、いい音楽だと、ああいいなあと思えることかあるのですが、詩は原語に基づかない限りなかなかそれが難しく、もっとも音楽に近い言葉なのに近づけないもどかしさをいつも感じます。
明日はジャムの誕生日のようです。
詩神はあらゆる言葉を解して、その日を祝うでしょう。私自身もその末席の末席を覗き見て、詩の裾端に触れてみたいと思います。