少し投稿が前後してしまいますが、東北旅の報告の続きです。

仙台ではチェリスト・ガンバ奏者のエマニュエル・ジラール先生を訪問させていただきました。
(写真はジラール先生がスパッラを試奏してくださっているところです。小さなチェロなので、いわゆるチェロの持ち方で弓を弾いて下さっています。)
ジラール先生とは、これまでは面識がなかったのですが、駒沢女子大の名誉教授である伯母の親戚伝いに紹介をもらっての訪問でした。
YouTubeでフレットをつけたアルペジョーネのような5弦楽器を演奏されているのを拝見し、他では見たことがなかったために興味をもって訪問させていただきました。
5弦のチェロについてお話を伺いたいという目的でしたが、行ってみるとリローネ(リラ・ダ・ガンバ)やバリトンのような非常に珍しい楽器のコレクションまで見せていただき、先生の探究心に大いに刺激を受けました。
また私の方で持参したバロック仕様の弓(アジャスター がついていないクリップイン方式の弓)も試奏して下さり、評価いただきました。
弓作りはもともとはスパッラ(肩掛けチェロのために始めたものですが、チェリストの方々や、これからバロック音楽にチェロで挑戦してみたいというアマチュアの方にもご好評をいただくようになったことから、いろいろな方に試していただいてご意見を伺っているところです。
今後、当工房でもいわゆるピッコロ・チェロ(スパッラよりもう少し大きく、今日一般的なチェロよりは小さなもの)も作ってみたいと思っているのですが、資料があまりに少ないため、実際に演奏でそうした楽器を使われている方に意見をいただけたのは、今回も大変貴重な機会でした。
引き続き資料を集めつつ、タイミングが来たら手がけてみたいと思います。
ジラール先生、お忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました!
また11月に演奏に接することができることを楽しみにしております。