新作肩掛けチェロの紹介(イタリア)

今年は幸いにして多くの方からご注文をいただき、当工房のキャパシティーをオーバーしたため、最近はお問い合わせをいただいた方に他工房のバロック・ヴァイオリンを紹介したり、弓を紹介したりすることもさせていただきました。

先日もアマチュアで初めて弓奏弦楽器に取り組みたいというお客様から肩掛けチェロのお問い合わせをいただきましたが、当工房と価格帯が合いませんでした。そこで、海外の友人を紹介したところ、うまくマッチングすることとなりました。

今回紹介させていただく楽器もそうした流れで行わせていただくものです。

実際の紹介は、私の方からはご興味ある方とお客様を最初につなぎ、その後はお客様と製作者の間で直接のやりとりをしていただきます(ご要望を直接メーカーに伝えいただき、メーカーからも直接の説明が受けられます)。(※どうしても英語や海外とのやりとりが苦手という場合には当工房が間に立つこともできますが、その場合製作者からお客様への提示額の10%を手数料として先に当工房にお支払いいただきます。)

今回ご紹介するのはイタリアのAlessandro Vistini & Daniela Gidano 夫妻によるものです。奥様のDanielaさんは弦のエキスパートとしてたびたびこちらのサイトでも紹介しているため、ご存知の方もおられるかと思います。

写真の楽器はご夫妻の作る2作目の肩掛けチェロです。今後注文での製作も承るということですが、こちらの2作目はまだ試験的に作られたところがあり、指板とネックの間にシム(厚みを足す木)が入っています。そのため、通常の価格よりもディスカウントでの提供もしてくれそうです。

現在、海外の製作家によるヴァイオリンなどは新作でも200万円や300万円を超す価格のものが珍しくありません。ヴァイオリンという小さな楽器でもその価格帯であることを考えれば、肩掛けチェロはその製作労力に比べるとまだ非常に手ごろな価格帯にあると言えます。今後値上がりは当然予想されますが、今はまだ多くの方が手に取りやすいタイミングにあることは間違いありません。

写真のような楽器を手にして、入門~初心者の方でこれから肩掛けチェロを楽しんでみたい、ヴァイオリンやヴィオラを弾きつつチェロの低音も楽しみたいという方がおられましたら、ぜひお声がけください!

※価格も確認がとれましたので、ご興味ある方はお問い合わせください。

※量産品の紹介は行っておりません。

※肩掛けチェロの紹介をさせていただく製作家は、プロポーションによる古来の伝統的な楽器製図の方法を学んだ製作家のみに限らせていただきます。

※残念ながら海外の製作家の中にも直接の関係がないにもかかわらず、Dmitry Badiarov氏に学んだとプロフに書いて楽器を販売しているメーカーが現在もいますが、楽器構造などの観点からもお勧めができません。注文の際にはご注意ください。