音楽と経済活動は無関係!~元気がない方はお読みください

もちろん、演奏家にとって音楽と経済活動は関係ないということはないのですが、あえて上のように書いてみたことには理由があります。

新型コロナウイルスの影響により、様々なコンサートやイベントが中止となり、アンサンブルのレッスンや個人対面レッスンも中止や縮小を余儀なくされている演奏家の方々は多いことと思います。

当然、我々弦楽器製作家、修理工房などにもその余波はおよび、一時休業や、縮小や入金の遅れなどが生じています。

つまり、どこもかしこにも影響が出ているわけですが、それでもあえてタイトルに書いたように、根本的には音楽と経済活動は関係ないと思うのです。なぜそう思うのかを書いてみたいと思います。

逆にそのことを忘れてしまうと本当に苦境に立たされてしまうように思うので、今そうしたことを忘れかけている方にもそれを思い出してほしいのです。


 

音楽に関わるどんな方々にも問いたいのですが、音楽の素晴らしさとは何でしょうか?苦境にあえぐ製作家、技術者にも問いたいのですが、音楽の素晴らしさとは何でしょうか?

私は、それは一言でいえば、音楽を奏でることを通して、世界は常に完璧で何も心配することなどないということを思い出させてくれるということではないかと思います。

しかもそれは一瞬でできます。

もしも忘れていたら、今すぐ何かお気に入りの曲を弾いてみてください。弾けないのであれば、すぐに習いにいきましょう。習うことができないのなら、独学でもいいいので、楽器を手に取ってみてください。音をつなげてください。気持ちのいい完璧な音のつながりがたったの2音でも、あるいは1音でも見つかるはずです。それが無数の音のつながりになったときには、もはやこの世のものとは思えません!

今朝も家のピアノで出勤前にバッハの小曲を弾いて、「ああ(音楽を通して見れば)世界は完璧!!」と思いました。そのように感じているときの一体感、幸福感…もちろん音楽以外にもそうしたものを与えてくれるものはありますが、音楽ほど直接的なものはないと思うのです(!)

そしてそれを一番感じやすいのが、演奏をするという行為ではないかと思います。

これがあるかぎり音楽が苦境にあえぐことなど本質的にはないと思うのです。

苦境が訪れたと思ってしまうのは、過去の習慣に固執し、できたことができなくなくなったことに自分の意識をフォーカスしすぎるためではないかと思います。

具体的には、音楽を弾いている瞬間はおそらくどんな人でも浄福にひたっていると思うのですが、弾き終わったとたんに、それを忘れて世の中に風説にするに惑わされてしまうと思うのです。おしゃべりをするときに「大変ですね」というのが口癖になりつつあることも影響しているかもしれません。

それはやめた方がいいのではないかと思うのです。

音楽を奏で…幸せに浸る、その後は、そんな幸せな感じを続けて感じるためにはどうしたらいいか自問してみるといいと思うのです。世の中の情報や言説はひとまず横においておきましょう。

もしも音楽をしているときの感動、幸せが本物であるのならば、おそらく皆さんはその瞬間もう何も欠けるものがないほどに満たされているはずです。その状態であれば、何とも自分を比べる必要もなく、誰の何をうらやましがる必要もなく、ただただ世界は完璧だと感じているはずです。

それが音楽の力だと私は思います。

そこで、その音楽の力を感じたままに、世界をもう一度ゼロから見てみるとよいと思うのです。何か本当に大変なことが起きているのでしょうか??

誤解を恐れずに言うと、私は困ったことは実際には起きていないと思います。何となくそう感じていたとすると、文字通りそういう気になっていただけだと思うのです。

不安に意識がフォーカスされているとそうなります。でもそれは幻想だと思いますし、音楽に立ち返ればいつでも世界は実は完璧に美しく輝いてることがすぐに分かると思うのです。

そして、そのような音楽に立てば、今、できることが見えてきます。今、できること、今自分を気分よくさせてくれることが見つかれば、それを丁寧にひとつずつ辿っていけばいいと思うのです。できないことや、ネガティブな感情になりそうなことがあったら、また立ち止まって演奏してみて、実は何も欠けていないことを思い出すとよいと思うのです。

何も欠けてないという前提に立てれば、あとははっきり言えば何をやっても同じです。何でも幸せにできます。なぜなら、音楽がすべてOKだと教えてくれているからです。

人は習慣的に、それぞれの性質にしがたってネガティブな感情を与えることや、心配事、不安なことに意識をおきがちです。でも、音楽がから見ればそれらは笑ってしまうほどのただの幻想ではないかと思うのです。

音楽は世界がはじまりから終わりまで完璧であること、生死も超えて世界が完璧であること、本当の幸せがすでにあることを直接的に感じさせてくれます。

こんな素晴らしいものがあり、何度シェアしても何も自分は失うものがないということに気づけばもうこわいものなどありません。

もしも今、苦境を感じている演奏家の方がおられたら、まず一人で音楽を奏でてみてほしいです。そこでまず世界に何も問題がなく、実は問題や苦境を感じていたらそれは自分がつくり出していた妄想だったということを思い出してもらいたいです。その上で、ものごとのすてきな側面に目をとめて、芸術家としてのインスピレーションを活かして、インスピレーションが導く気分のよさにしたがって、ひたすら完璧な魂と呼応することを楽しんでやっていればものごとは自然とよい方へ動いていくと思うのです。

もしも私が書いてることを理解できない方がいるとすると、その方はビジネスマンかもしれませんが、インスピレーションを降ろしたことがある芸術家ではありません。なので、そもそも音楽で生活していくということには向いていないので、向いている仕事を改めて探した方がいいかもしれないと思います。

音楽家、演奏家とは音楽の力、世界は完璧であることを知らしめる音楽の力を知っている人のことを指すのであって、演奏技術がある人のことを指すのではないと私は思います。したがってそもそも何も欠けることも心配することもないということを知っていたのであれば、一見苦境に思えても、もう一度「ああ、そうだった(世界は)完璧だった・笑」と思い出せばよいと思うのです。

ぜひ音楽を知らずに困っている世界に、音楽の力をみんなで届けていきましょう!そのためには、まず音楽(など)を通じて、自分が満たされること、小さなことでも常に満たされていればその幸福感は器からこぼれて、周りに広がっていくように思います。

もし、今苦境に立たされていると感じたら、ぜひ音楽を奏で、それに浸り、世界の完璧さを思い出し、そしてその幸せな気持ちのままに身近にある素敵なもの、自分を気分よくさせてくれることに目を向けて、感謝と幸せをさらに感じてみてください。

結局、世界は音楽そのものなので、音楽が響き、伝わるように、自らが音楽であればその響きはすべてに伝わり、幸せなものとの共鳴を起こすと思うのです。インスピレーションに導かれれば、もちろん仕事も自然とやってきます。

音楽最高!(笑)