
リューベックを発ち、ライプツィヒに到着しましたが、ライプツィヒの博物館の都合で、昨日はアイゼナハまでに足を伸ばしました。
アイゼナハは、バッハが生まれた町として知られ、バッハに関する資料を収集する博物館バッハハウスがあります。この町に残る最も古く、バッハの時代からあった建物が博物館としてそのまま利用されており、その横には新館としてモダンな博物館の第二棟が建っています。
(写真上、バッハハウスよりアイゼナハの町を臨む)
この博物館には、バッハの時代よりも少し遅くに作られた5弦の楽器がヴィオラ・ポンポーザの名前で収蔵されています。
博物館の方に尋ねたところ、博物館の認識としてはヴィオラ・ポンポーザとピッコロ・チェロ(ともに5弦)の違いは、大きさだけだということです。ポンポーザが肩に構えて弾けたのに対し、ピッコロ・チェロは脚の間に挟んで弾いただろうという認識だということでした。このことから分かるように呼称についてはドイツ国内でも必ずしも未だ名称が統一されているわけではないのです。
ポンポーザという名前が登場するのは確認されている上では、バッハの没後16年たってからですが、この名称がどこから湧いてきたのかはさらなる調査を待たなければなりません。
いずれにせよ、バッハの没後とは言え、さほど時間差のない1700年代の後半にこうした楽器が作られており、ホフマンのそれとサイズが近しいことは大変興味深いことです。アイゼナハまでの道中の車の中でも、ライピツィヒのホフマンの楽器に代表される肩掛けチェロは思いのほか大きさが標準化されて普及していたのではないかという話が上がりました。この辺りも整理していきたいことです。
今回は事前に連絡した際に博物館のキュレーターと都合が合わず、楽器を直接手に取ることはできませんでしたが、撮影を許可してもらい、また博物館の楽器を納めたカタログを購入することができました。
このほかにもアイゼナハの博物館の収集品は非常に充実しており、バッハが好きだという人なら一度は必ず訪れてみることをお勧めします。


お昼はこの旅で今のところ一番おいしいお昼ご飯でした!