





昨日1日と今日の午前中は調査のためリューベックのSt.Anne博物館で過ごしました。
調査を行なったのは楽器はザクセン(ドイツの地域名の一つ)のBorstedorfボルステンドルフの製作家Johann Wagner(1703-1762)のものと伝わるもので、博物館に所蔵されたのは1883年であったことが記録されているものです。
調査や情報収集はそこで得られた事実によって、何らかの物事を解決に導いてくれるチャンスですが、多くの場合、調査は解決ではなくさらに多くの疑問や課題を抱える結果となります。今回はどちらかと言えば自分にとっては後者でした。
もちろん分からないことがあるのは常ですが(ヴァイオリンでさえ!)、今回は何を掴んだのか、掴んでいないのかということをすぐに挙げることさえまだ今の時点では難しく感じています。
それほど珍しい特徴を備えた楽器であったことは確かではないかと思います。
手分けして作った資料もまだまとまっていないため、結論を急がずに考える時間を持ってみたいと思います。
今回、貴重な機会を与えてくださったばかりでなく、ハードな1日の中でコーヒーとリューベック名物のマジパンで温かくもてなしてくださったSt.Anne 博物館のベッティーナ博士と協働で慣れない作業にあたってくれた同僚たちに心から感謝したいと思います。



