帰還不能点を超える

Facebookでたまたま見つけた講演家の方のお話で、「帰還不能点」を超えるという話がありました。

それは簡単に言えば、1,200万円もする車を買った人が、その後、がむしゃらにがんばり、あっと言う間に元を取ってさらには事業で成功したという話でした。

当初、車を買った人にとっても、1,200万円という高額の出費は後戻りができない、今のままでは何も解決できず前に進まざるを得ないほどのものだったということです。つまりやらざるを得ない環境に身を置くことで、それまでではできなかったことができるようになるという話です。

もちろん、まったく何の心積りもなしにただ散財するという話ではありません。

いずれにせよ、このような話は以前の自分であれば他人事のように思ったと思うのですが、昨年、清水の舞台を飛び降りる覚悟でスペインに研修に行って以来、帰還不能点を超えると、もうひたすら前に進む以外に選択肢がなくなり、結果的に自分で想像もできないほどの変化を起こせるのだいうことを痛感するようになりました。

帰還不能点を超えるとは、別の言い方をすると予定調和の中には進まずに、未知の自分になっていくということだと思います。一言で言えば成長変化とも言えるかもしれません。

「21世紀に重要視される唯一のスキルは、新しいものを学ぶスキルである。それ以外はすべて時間と共にすたれてゆく。」

というのは経営学者であったP.ドラッカー氏の有名な言葉ですが、事実そのような時代になってきている気がします。

経営にとどまらず、すべての仕事にそのようなことが言えるのではないでしょうか。

皆さんにとっての帰還不能点はどこにありますか?やらざるを得ない環境に身を置くことにより、それまでの自分では思いもかけなかった世界を見ることができることがしばしばあります。それどころか、それだけが唯一のこれからの時代に生き残るものだというのです。

重く考えず、しかしワクワクしながら、今年も帰還不能点を楽しんで超える仕事や取り組みをしていきたいと思います。