修理、修復、復元

A small repair work in the beginning of 2020.

I don’t do usually repair, I avoid to do it for concentrate to my making but this time was for a one of a customer which I care sound adjusment.

都内にすばらしい修理専門工房が沢山あり、また自分の製作の時間を確保するためにもめったに修理は請け負わないのですが、調整を普段からご依頼いただいているお客様のため、年始に特別に修理を行いました。

復元作業なので、修理と言うよりやや修復寄りの仕事です。

ちなみに修理と修復の違いは、技術の難しさではなく、その中に保存の概念を含むかどうかで使い分けます。またその意味で、復元は必ずしもそれらと並べられるものではありません。

美術界から流れ込んだ保存の概念ですが、道具としての実用と作品としての美術面の両方を合わせ持つ楽器はいつもその処置において、修理と修復の狭間で揺れています。

明確な境界はなく、技術者の判断と良識に任されているのが実情で、演奏家の方々からはもっとも分かりにくい面かもしれません。

技術者の間でも、invisibleな(修理跡を見せない)修理がよしとされる傾向がありますが、これも良し悪しが状況によってあります。特に現役でバリバリに活躍をされている演奏者の楽器が演奏によって損耗しているときは、インビジブルな修理はそれ自体が楽器に損害を与えてしまうことが多くあります。なぜなら同じような損耗がまたさらに起きることがある可能性があるためにさらなる手の入れすぎを招く可能性があるからです。

技術者が腕自慢がしたいために必要以上の修理をしてしまうことは、保存の原則に反するがためにやめたい方が良い…と言うのは簡単ですが、実際には修理跡が明らかなままの修理は非常に評価されにくいので、技術者にとっては難しい選択を迫られることもあります。

これからニスの色合わせを行います。