明けましておめでとうございます!
少し長い話になります。
昨年から肩掛けチェロや、バロック・ヴァイオリンの姿を広める活動をする中で、私とディミトリー・バディアロフさんの関係について不思議に思われた方が多く、聞かれることもしばしばありました。(どうして私のような名もない者がそんなに親しいのか!?ということです笑)
実は10年ほど前、彼とは(今はもうなくなった技術学校で)共に2年ほど講師として働いたことがあり、その時からの縁ですが、それ以前にも弦楽器製作に関して、別々の時期に共通の師についたこともありました。不思議な縁です。
そして、もう一つ、バディアロフさんが繰り返し何度も言ってくれるのが、彼がかつて日本で仕事の困難に直面していた時に、私が投げかけた言葉があり、そのことが私たちをつなげてきたということです。
それはその当時、彼がさまざまな難しさの中で「一人では状況を変えることは難しい」ということを話してくれた時に、私が大胆にも「でも僕は一人が世界を変えることもできると思うよ」と言ったということです。
このことは彼にとってある強いインパクトがあったようで、何年経った後も繰り返しその時の気づきのお礼を言われます。
しかし、実はこの言葉は私のものではなく、元を辿ればマハトマ・ガンディーの言葉、「世界を変えたいのなら、まず自分が変わらなければならない」というものが心にあって、それがたまたまそのような形で口をついて出たものだと思うのです。
まず、自分が変われるか。
自分が変わらなければ、何も変わりません。
楽器製作で食べていけないと思う人は食べていけません。製作で多くの方に良いものを届けたいと思えばそうなります。しかしそのためにはまず自分が変わらなければなりません。
演奏の仕事に就くのは大変だと思えば不安定な時が続くだけです。演奏で多くの方に良いものを届けたいと思えば、そうできる道があります。しかし、そのためにはまず自分が変わらなければならないと思います。
どんな人も好きな仕事ができる幸せな時代に私たちは生きていると思います。しかし、そのためには、まず自分が変わらなければならないと思います。人のことをとやかく言っているうちは何も変わらないのです。
「世界を変えたいと思うのなら、まず自分が変わらなければならない」
今年も自分自身への取り組みを忘れず、皆さまを応援する仕事を通し、また予測のつかないワクワクする時間を共有させていただくことを楽しみにしています!
Happy New Year!!
どうぞ今年もよろしくお願いします!!