（2019年夏、H先生の背中を追う子どもたち、山梨の高原にて）

悲しいお知らせで、弦楽器のこととも関係がありませんが、我が家の子どもたちが野外教室でお世話になってきたH先生が先週68歳の若さで急逝されました。

人生の中で、まさか自分が学校を出た後にも大きな影響を与えられる教育者に出会うとは思ってもいませんでしたが、子どもたちを通してH先生という素晴らしい先生に出会えたことはなんという奇跡だったのだろうと思います。

H先生は長年地元の小学校教育にたずさわれ、いくつかの小学校の校長職を務めて退任した後、仲間の先生と昆虫好きの子どもたちを育てようという夢の元に、「昆虫と夢づくりチーム」を発足し、子どもたちを指導してくださいました。

子どもたちにとっては本当に夢のような野外教室や生きた勉強の時間を創ってくださいました。H先生のようなまれに見る教育者に出会えた子どもたちは本当に幸せだったと思います。

ついこの夏の採取会でも元気にお会いできていたので、突然の訃報に接したときはにわかには信じられませんでした。先週行われた通夜と告別式では子どもたちだけでなく、親たちも涙がとまりませんでした。

H先生がいつもご自身の仕事にワクワクされる輝いた表情を見せてくださったように、本当に自分がワクワクできる仕事を、工房に関わってくださる皆様と一緒に必ず創っていきます。

忘れえない御恩への感謝とともに、ご冥福を心からお祈りいたします。