テレマンの無伴奏~情報ではなく情熱を!~演奏家にとっての宣伝とは

Facebookでたまたまケルン在住の阿部千春さんのホームページのリンクを見つけ、読ませていただきました。そのおもろしろいこと!

内容は今週金曜日に早稲田で行われる演奏会のプログラムの紹介なのですが、一般的に演奏会のプログラムは当日演奏会で渡されてその場で読んだり読まなかったりというものですが、今回のように事前に配信されておりじっくり読むことができることのよさも含めて考えさせられるとても興味深い内容でした。

テレマンに興味がある方、テレマンからバッハのメンデルスゾーンによるバッハ復興までの流れに興味のある方、ぜひ記事を読まれることをお勧めいたします。

演奏家・阿部千春さんのホームページ

http://chiharu.de/

私自身、記事を読ませていただき喉から手が出るほどに演奏会に行きたいのですが、仕事が尋常でないほど立て込んでいるため抜け出せるかわかりません。それでも記事に感動してしまったので、こちらでシェアさせていただくことにしました。

ところで、プログラムの事前配信とは別に以前から気になっていることがあり、それは演奏家のSNSなどによる活動配信についてです。

一昨日、天野寿彦先生とご友人たちのコンサートに伺わせていただいたのですが、パーセルを主に扱った素晴らしいコンサートでした。このような素晴らしいコンサートがあったときにシェアしたいと思うのですが、演奏会中は私も演奏を聴いていますし、ましてや写真などとることはできません。演奏会を聴いた人がその場で、直後に、即座にシェアできるような仕組みがないものかとつくづく思います。なぜなら素晴らしいコンサートや、その時の感動はシェアしたいと思いますし、演奏家の方にとっても真の宣伝になると思うからです。

これからコンサートにいきます!というシェアもいいのですが、よかったー!というシェアの方がもっといいと思います。感動は、次の演奏機会の呼び水になるからです。

テレマンは商業センスに長けていたといいます。現代の演奏家の方々も不合理で苦労の多い宣伝の実情を改革し、宣伝をしない宣伝の在り方をぜひ推し進めていただきたいなと期待しています。聴衆が知りたいのは、情報ではなく、情熱なのです。情熱を発露する演奏家自身の感動を、分けてもらい、感動したいのです。

インターネットとSNSの台頭で、マス(大衆)の概念はほとんど消えているのは多くの方が感じていることではないでしょうか。呼び掛けるよりも、自らの情熱に焦点をあて、その発露に感じる人が集まってくる方が自然で、演奏家にとっても宣伝のストレスがないのではないかと思います。

宣伝をやめて、情熱に走ろう!と改めて感じた阿部さんのすばらしい記事でした。