昨日、初めてヴィオロンチェロ・ダ・スパッラにシルク弦を張りました。
できたばかりのテールピース に天野寿彦先生に助けていただき何とか弦を張り、早速試奏していただきました。
ガットだとなかなかこうはいかず、少なくとも2-3日はおきたいところですが、以前今回のシルク弦を送ってくれたアメリカの製作者が、張ってからすぐに演奏するのを何度か見ており、今回はひょっとするとと思いながら試させていただきました。
実際に、天野先生にもご確認いただきましたが、伸びがガット程なく、早く安定する感じがありました。
その一方で、音の色、深さというところではガットに分があると感じました。
この感想をDaniela やほかの海外メーカーと共有したところ、やはり基本的にシルクは輝かしいブライトな響きがあり、ガットはカラーやデプスに分があるという意見があったので、そうした傾向はこれらの弦の特徴と言うことができるかもしれません。
まだ初めてで、細かい調整をしていないため、両者の特徴を簡単には言えませんが、シルクにはシルクの調整が必要ということも感じましたので、そうしたことにもまた取り組んでみたいと思います。
ガット、化学繊維の現代弦の他に第三の弦としてシルクを登場させることが目標です。
今月末には改良された2つ目の試作シルク弦を聴くこともできそうなので、引き続きシルク弦の可能性を探っていきたいと思います。
お力添えいただいた天野寿彦先生は、本邦初のヴィオロンチェロ・ダ・スパッラのシルク弦を弾いた方(!)と言えるかもしれません。
皆さんも是非試しにいらしてください!