昨日は、バロック・ヴァイオリニストの天野寿彦(あまのとしひこ)先生が工房に足を運んでくださり、肩掛けチェロ、ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラの試奏をしてくださいました。
まだメジャーとは言えないこの楽器については、誰でも慣れないものですが、天野先生はほとんど練習もなしに音を探りながらどんどん弾かれていき、見ていたこちらは感嘆するばかりでした。(あとから、Facebookに先生が投稿された昨日の演奏動画をDmitry Badiarovさんにも見てもらいましたが、Badiarovさんも天野先生の柔軟性と対応力に驚いていました。)
ヴァイオリンと構え方も違うわけですが、弓の当て方、左腕のポジション、楽器への体の接し方など、先生が探りながら試されている様子を見させていただき、とても参考になる点がたくさんありました。
今回はアクイラ社のガット弦を張って試していただきましたが、ほかにも何種類も弦を試していきたいので、今後もお力をお借りすることになりそうです。A線のガット特有のハスキーな感じをもっと和らげていきたいと思いましたが、これはガットの種類にもよるのではないかと思うので、今後いろいろ検証してみたいと思います。
いろいろご意見を伺いながら、とても参考になることがたくさんあり、今後は他の楽器とのアンサンブルの中でどのように響くのかということも実際に試してみたいと考えています。とにかくいろいろなシーンで手軽にたくさんの方にこの小さなチェロを楽しんでいただくようになるが夢です。天野先生の試奏に立ち会わせていただき、その可能性は大いにあると思いました。
先生にはご多忙の中、ご来房いただき感謝しております。今後は、また順次スパッラの試奏をご希望されている皆さんに順次声をかけさせていただこうと考えています。
と、その前に工房の引っ越し片づけをもう少しどうにかしないといけませんが(笑)