西武池袋線の工房!

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11月2日〜4日、東京・科学技術館(最寄駅は九段下、竹橋)にて毎年恒例の日本弦楽器製作者協会による弦楽器フェアが開催されていました。

たまたま担当するブースが隣同士だったこともあり、同じ西武池袋沿線の長崎(最寄駅は東長崎駅)で活躍されている荒木バイオリン工房の荒木奏一さん(右)と写真を撮らせていただきました。

同じ沿線と言っても、駅はほぼ端と端になるのですが、西武池袋線の利用者同士として、西武線沿線および首都西部の弦楽活動を盛り上げていきましょう!ということで意気投合しました。

西武線沿線で音楽活動をされている方には、ぜひ荒木バイオリン工房(東長崎駅)と髙倉匠弦楽器製作工房(飯能駅)をご利用いただければと思います。いずれの工房もまとまった修理などがある場合には、近隣の地域への出張ももちろんいたします。

荒木さんはとても物腰柔らかい優しい雰囲気の方で、彼の前では自分の無骨さが恥ずかしくなりますが、様々な考え方やスタイルの異なる小さな工房が活躍するのが、今も昔もイタリアのスタイルだとも思っております。

日本のように大手の楽器店は実はイタリアではほとんどなく珍しいのです。量産されるものは別として、スタンダード化されないのが手工弦楽器の魅力とも言えると思います。

小さな工房には大手のようなスケールメリットはないかもしれませんが、その一方で店舗・工房の維持投資は最小限に済ますことができ、結果的にノルマに悩まされることはほとんどありません。どのような会社でも、間接人件費や家賃の負担というのはサービスや商品の価格に反映されるものです。そのため、うまくいけば同じお値段でもより個別の楽器に緻密に対応した手入れが期待できたりもします。

私個人はこれまで蓄積して表に出す機会のなかったバロック・ヴァイオリンの調査データを盛り込んだ楽器製作や、ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラの製作を意欲的にやっていきたいため、もしかすると修理は荒木さんに頼ってしまうことが増えていくかもしれません。それでも、様々な形で音楽のある日常をこれから一緒に盛り上げていけるといいなと願っています。