ガット弦の質の見分け方

ガット弦エキスパートのDanielaが、ガット弦の質の見分け方について説明をしてくれている動画です。

動画の解説に入る前に、先日、彼女にとあるガット弦の写真を送って確認してもらったところ、一目見るなり「これはダメ」と言われました。あまりの早い反応だったので、なぜかと聞き返したところ、1つ1つの理由を教えてくれました。1つの判断の中で、様々なことを見ていたことに驚かされました。

これはDanielaが、製造者、演奏家、また数々のヒストリカルなガット弦を見てきたことで裏打ちされた知見であることも、その説明から分かりました。短期間で彼女ほどの経験は積めないとしても、まずは分かるところからコツコツ覚えていきたいと思い、こちらの動画をシェアしておきます。

この動画では4つのポイントについて説明してくれています。

①最初のポイントは、弦の「色」です。

よいガット弦の色はまず、小麦のような黄色でなければならないということです。

しかし、実際には我々はしばしばそれよりも白っぽいものや、色の濃いものを目にすることがあります。

無色に近く白っぽいものは製造の過程で、科学的な処理を施したためです。このような弦は硬くなる傾向があるため第一弦に向きますが、第二・三弦には不向きです。

逆に色が濃いものはケーシング用に使われる目的で化学処理がされていないものであるため、大きな太い弦に使うには最適だということです。

②二つ目のポイントは、弦の中の不純物の有無の確認です。

具体的には弦の中に白っぽい筋が紛れ込んでいないかどうかということを見ていきます。動画の中の写真でよく分かりますが、弦にするための前処理で不純物のグリース(脂分)が取りきれていないと白い筋として残ってしまいます。

③三つ目のポイントは、平均的にしっかりと密接して捻られ、隙間がないかということです。弦の中にある割れ目・隙間は、弦の製造工程で全体がきちんと乾燥されなかったような時にも起こるそうです。

④四つ目のポイントは、弦が同じ力で全体的に捻られているかどうかということです。弦を捻る力が不均一だと力強く捻られたところは太くなり、そうでないところは細くなり、凹凸が生じてしまうということです。この凹凸を最終工程の研磨で削ぎ落としてしまうと、弦の強度に影響してしまいます。したがって出来る限りもともと凹凸の少ない弦である方がよいということだと思われます。

以上