どこで読んだのか忘れてしまいましたが、インドの諺で「師は必要な時に現れる」というものがあるそうです。
振り返ってみると、本当にその時々で、師と仰ぐべき人に出会えてきたように思います。
ちょうど昨年はDmitry Badiarovさんから、長年の課題だったデザインの講習を受け、積年の壁を突破することができたという感じがします。
Dima(Badiarovさんの愛称)とは、10年以上前からの付き合いではあったのですが、それぞれに忙しく、また彼が日本を離れてオランダに移住したこともあり、Facebookの上でのつながりだけになっていました。ただ、私の方では彼が再興の立役者となったヴィオロンチェロ・ダ・スパッラに以前から興味があったため、昨年彼がウェビナー (ウェブ上のセミナー)を開催すると告知した時に、すぐに手を挙げて参加させてもらいました。
結果は!感謝の一言です。
ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラの製作を単なるコピーではなく、歴史的な勉強をさせてもらいながらすることができるようになったばかりでなく、オフラインからオンラインに移り変わりつつあるマーケットについての勉強までさせてもらいました。
特に冒頭にも書いたデザインの勉強は、断片的には以前にも教えていただいていたものの、全体を教わったのは初めてだったため、ようやく実地でそれを生かすことができるようになり、製作家としてはこれ以上に気分が爽快なことはここ近年ありませんでした。
今も、伝統的なコンセプトにつながりながらも、コピーではない楽器を作ることができているのは本当にBadiarovさんのおかげです。