醤油仕込み

今年も同僚から材料をもらい、醤油を仕込んでいます。と言っても、樽とかではなく、ご覧の通りの小瓶ですが、これがなかなか美味しいのです。

少し前のブログにも書きましたが、弦楽器製作を始めた時に、スクローラヴェッツァ先生から、「美味しいものを食べなさい」と言われ、その後、他の先生たちからも同様に何度も言われてきたため、弦楽器製作をするためには美味しいものを食べるべしということが、私の中ではほとんど土台のようなものになっています。

醤油は昨年から始めたのですが、その美味しさに驚き、家族にも好評だったため、少し季節が遅れてしまいましたが、またいそいそと始めたところです。

美味しいものがなぜ弦楽器製作に関係するのか…、美味しいものに出会い、どれほど繊細で味わい深いものを人が感受しうるのかを識るたびに、私たちが生まれ持った感性の奥にまで届くものを自分でも作りたいと思いますし、また日頃からそういうものに接していなければならないと思います。

お金をかけなくても、手間さえかけることができれば案外いろいろとできるものです。

もちろん工房を都会の真ん中ではなく、静けさのある郊外に構えたのも、趣味嗜好ではなく、音を聴くのに欠かせないからです。楽器は寸法ではなく、音を聴くところから作られるからです。また周囲の目の届くところに自然の造形がいつもあるのもよいことと感じます。

近年は手作り醤油が流行っていて、材料も比較的手に入りやすいようです。ぜひ皆様も手作り醤油に挑戦してみて下さい。楽器作りは脇に置いておいたとしても、とにかく美味しいのです。本当にオススメです♪