前の投稿に引き続き、もう一つ弦を長持ちさせる方法について書かせていただきます。
弦にコンタクト(接触)するのは主に、手(指)と弓の毛(松ヤニ)ですが、今回はそのうちの手のケアについてです。
弦楽器の弦には現在様々な金属が使われていますが、柔らかい音を作る金属の一つとしてアルミニウムも多様されています。
このアルミニウムですが、奏者により腐食が起きやすかったり、そうでなかったりすることが知られていますが、Warchal社の研究によるとやはり奏者の手に原因があるようです。(アルミニウムの他にも、アルミ合金の一種であるヒドロナリウムが弦素材としてはありますが、多少アルミニウムより強いものの大きくは変わらないようです)
腐食の進行への対処方法は、個人差はあれど、演奏の前に手を洗うということに尽きるようです。
実際にはすべての巻線が巻かれている弦には弦の振動を妨げないために巻線の上をコーティングしていないので、アルミニウムではなくとも、また金属腐食の個人差に関係なく、やはり手を洗ってから演奏を楽しむことは、弦も楽器も弓も長持ちさせる秘訣と言えるでしょう。
手を洗うことはシンプルなアクションですが、実は楽器のメンテナンス、修理でも非常に大切なので、腕の良い修理人ほどしっかり手を洗っています。
何もせずにただ数ヶ月使うだけで、家や職場のパソコンのキーボードに様々な汚れが付着していることに気づかれた方は多いと思います。
同じことが弦楽器でも起きているわけなので、毎日のちょっとしたケア(練習・演奏後に乾いた布で楽器を拭く)とともに、手を楽器に触れる前にしっかり洗うことを、オシャレに楽しみたいものですね♪
https://shop.warchal.com/blogs/the-lifespan-of-strings-wear-and-corrosion