どのぐらい材を乾燥させるべきかということは、実はよく分かっていません。2年ぐらいでも、良い材なら使えることがあります。もちろん3〜4年置けば安定することは科学的には分かっていますが、ここでいう乾燥期間とは、仕事に使うためにという話です。
長く乾燥させれば良いというわけでもないような気がします。
今回はブロック材に16年経ったイタリアの柳材を使います。たまたま16年経ったというだけで、それ自体にはあまり意味はありません。古材を使ったから良い楽器ができるとは必ずしも言えないように思います。良い材をたまたまストックしていたら16年経ったというだけのことと考えています。
柳は切る時期を間違えると、とても虫がつきやすい木です。どのような樹種でも、乾燥の年月よりも、まず切るべき時に切られたかどうかということが問われなければならないと思います。
材の心地よい軽さとともに、16年虫がつかずにいたということはよい知らせです。